CNC3018 Pro拡張計画(3)

前回の報告でスクリューは少し曲がってますが、とりあえず使える状態なので、これで目的の300x400mmのMDFを削ってみます。

どうやって材料を押さえる?

もともとCNC3018Proのワークエリアは横が300mmなので、300x400mmの板を乗せると、横はピッタリ同じ大きさです。つまり、板を抑えるための道具は普通のものが使えません。そこで、小さいクランプをいくつか取り寄せて、使えそうなものを発掘しました。一番の問題は、クランプの背が高すぎると、CNCのアーチをくぐれないことです。結局、使えるのは一番右の一番小さいのだけ。あとは大きすぎです。

ワークエリアを押さえるクランプ達

クランプの背が高い!

拡張前は板を上下に反転させて、半分ずつ削っていました。つまり300x200mmの板を削っているのと同じ。これだと、この一番小さいクランプで事足りたのですが、300x400mmを移動するとなると、クランプがCNCのアーチをくぐらないといけません。背が高い! 頭を切っちゃうか?

クランプがアーチに接触する

クランプを切る

クランプの改造にかかります。20mm低くすれば、アーチをくぐれるので、締めた位置から20mmのところに印をつけて、グラインダーで切ります。

20mm切って背を低くする

雨を避けながら、どうやって固定してグラインダーをかけようか、いろいろ悩んだ末、2種類の形ができてしまいました。1つはハンドル側を切ってしまって、もう1つは、挟む側を切ってしまって。こんなつもりはなかったのですが、1つはとても背が低くなりました。ペンチで挟まないと回せない(笑)

2種類の切り方

300x400mmが自由に動く

アーチをなんなくクリアするので、300x400mmの板が自由に動きます。1枚のMDFの厚さは6mm。くり抜く部分もあるので2枚合わせて、下の板は捨板にします。この頭を切られた左側のクランプ。ハンドルが無いため、かなりドリルが近づいても接触しません。結果オーライ。

裏面を削っているところ

大抵、ドリルは左側を原点として動くので、左側のクランプの背が低いのは好都合です。この裏面を削っているときのドリルの動線。開始点は板の(上下中央、左端)なので、ここより少し下でクランプを止めれば当たりません。

ドリルの動き

ひっくり返して表面を削る

裏面が終わったら、ひっくり返して表面を削ります。左下原点で(0.200)、(300.200)の位置で板に印をつけてあるので、板を裏返して同じ位置にドリルが来るように調整すれば、裏表がピッタリ合います。ちゃんと設計どおりに削れてます。

削りカスと集塵機

これが削っている様子。集塵機のノズルからカスが吸い込まれていきます。いま、深さ5mmのくぼみを削っているところ。

集塵機はこういうのを自作して使っています。最初、掃除機でなんとかなるかと使いましたが、すぐにフィルターが目詰まりしてダメに。ダイソン掃除機のマネで、フィルター無しの集塵機を作って使っています。集塵機を作る話しは、また別の機会にでも。

サイクロン型の自作集塵機

完成!

うまくいきました。ワークエリアの土台が300x200mmしかないので、土台が当たっていない部分で、材料がしなって、どんなふうになるかと、ちょっと心配してましたが、相手がMDFで硬いものではないので、捨板を敷けばなんとかなります。

裏面
表面

まとめ

CCNC3018Proの拡張計画は、これで無事、完了です。と言いたいところですが、スクリューが少し曲がっているので、いま、同じスクリューを同じ業者から取寄中です。この曲がったスクリューは返金されてきました。また、新しいスクリューが着たら、交換して完了となります。