CNC3018Pro+laser

ebayでCNC3018Proを買った珍エピソード

2019年11月、CNCをebayから買ったのですが、ちょっとトラブルがあって、売り手と興味深いやり取りをしたので、みなさんの参考になれば、と書いときます。海外の通販を使うのはちょっと勇気いりますよね。

レーザー付きでこの値段なら

まず、この数々の写真をみて、CNCにレーザー部品が含まれていると思って注文しました。値段は送料込みで$199.49。ところが数日経っても発送したステータスにならず、問い合わせをしたところ、「発送したけどステータスを変更するのを忘れた」という返事。それから間もなく、航空便でいきなり荷物が届く。予定では11月6日から20日の間に届くとなっていたのに、11月2日に到着。実は発送してなくて、慌てて航空便で送ったんではないか?

レーザーが入っていない

届いたCNC3018Pro

届いた荷物を開けてみた、チェックリストが同封されていたので、読んで見ると、レーザー部品がオプションになっていて、チェックがついていない。もちろん部品も入っていない。なんでオプションなんだっけ。オプションだとしても、入っていないじゃないか。と売り手に連絡しました。

パッケージリストに無いから

パッケージリスト

ところが売り手が言うには、「パッケージリストにはレーザー部品が入ってないから、これでいいのだ。レーザ部品は高価だ。他でこの値段で売っているものは、みんなレーザー無しだ」と。

私「商品名にCNC3018 Pro 2in1 Laser Engraving Machine
DIY Router GRBL Control Milling Machineとあるぞ、写真にもレーザーが載っているぞ。どういうことだ」

(相手はキャンディと名乗っていて、女性の顔写真が貼ってある)
キャンディ「それは商品の名前だ、だからそういう名前で出している。製品のリストを買手に示している。その写真とやらを見せてくれ。」

私「チョット待て、では数々のレーザー部品の写真や説明はいったいどういうことなんだ。この写真は一体どういう意味なんだ。」

キャンディ「おー、写真はミステイクだ。ごめん。リサーチしたとき殆どの製品は高価だからレーザーが付いてなかった。これもそうだ。写真を削除し忘れただけだ。他にもレーザー付きの商品を売っている。でも、これまでクレームを言ってきた買手はいない。あなたが初めてだ」

確かに売っているときには、「4個売れた、残り1個」と書いてあったが、みんなこれを間違えずに注文したと言うのだろうか。

追加料金で売るだと?

キャンディ「あなたはパッケージリストを見誤った。私は写真でミスリードした。あなたはどういう解決をしたい?」

何を言い出すのか。こんなにレーザーの説明の写真を載せておいて、+2500mWとレーザ部品付きのような写真もあるのに、お互いにミスとは、図々しいやつだこと。

ここまでは、キャンディという売り手と話していると思っていたが。

次のメッセージでは、「新しい売り手が間違いをして申し訳ない。私達のミスだ。通常、2500mWのレーザーは55ドルで売っているのだが、最安値の30ドルでどうだ?」というではないか。この辺から、なんか変な気がしてきた。その「new seller」=新人の売り手、ってだれなんだろうか。署名には相変わらずキャンディと書いてある。 なんか変だな。

 私「提案をありがとう、その30ドルというのは送料無料だよね?」

キャンディ「送料は私達が持つ。あなたが好む方法で払ってくれたら提供できる。そしたらフィードバックをポジティブに変更してくれるか?」

まあ、部品が足りない時点で、すぐにフィードバックをネガティブにしておいたから、売り手もポジティブにしたいんだろう。でも、こんなに紛らわしい写真を沢山のせておいて、なおかつ30ドルで売ろうというのは、なんか納得がいかない。

私「あのね、レーザー部品がないやつなら、日本のAmazonでも似たような値段で買えるのだよ。それにはちゃんとレーザ部品は付いてない、と書いてある。そしたらわざわざ貴方のところから買うわけないじゃん。私のミステイクだというが、これはほとんど詐欺に近い」

キャンディって誰?

キャンディ「わかった、私達の新人の売り手が犯した間違いだ。だからレーザ部品が必要なら30ドルで売るがどうだ。あなたはどう思う?」

なんかいつまでもキャンディという署名があるが、「our new seller」と書いてある君は誰なんだ? キャンディじゃないよな。

私「前にも書いたが、無料でレーザ部品を送って来るべきだ。これまでになにもクレームがないというが、あなたのフィードバックを見てみると、どこにもCNCが売れたフィードバックがないじゃないか。これは嘘だろう。そんな売り手は信用できない。」

キャンディ「私達は正直な売り手だ。かれこれ8年もebayで商売している。貴方が間違いを見つけた最初の買い手だ。すでに買った人にはメッセージを送った。だから理解してくれ。最安値で提供するから」

ほんとうか?この写真をみてレーザ部品がついていないと思う人などいるんだろうか。そもそも2 in 1という商品名なのだから、レーザーとドリルがセットになっているは当然だろうに。

そもそも、キャンディって誰だ? この書いているのは誰なんだ?

私「ちゃんと前のメッセージを読んだか? レーザ部品がセットになっていることを示す沢山の写真が掲載されている。もし掲載ミスがあるというなら、それはパッケージリストにレーザ部品を載せていなかったということだ。万が一、私がレーザ部品の代金を払うとしても、それを送ってくる保証がない。ebayが保証するのか?

ebayには以下のURLのように5500mWのレーザー付きのもある。これを返品してそっちを買ったほうがいいんじゃないか?」

と、これを買った199ドルに+30ドルぐらいで5500mWレーザー付きのがタイムセールで出てたりする。そのURLを貼り付けてあげた。

キャンディ「貴方に説明したように、新人の売り手はミスを犯しました。私達は沢山の種類のCNCを売っている。どうか分かってくれ。あなたの言うようにするし、損はさせない。払い戻しの返品には時間がかかるから。」

もう、ぜんぜんキャンディじゃないだろ、君。誰なんだ。

私「私は貴方の言ってることが全然わからない。8年も商売しているというのに、フィードバックがどうして87しかないんだ。new sellerとは誰なんだ?私は返品することは構わないし、それに時間がかかっても構わない。他の売り手からレーザー付きのCNCを買うだけだ」

相手の正体

ここから段々と相手の実態が分かってくる。

キャンディ「この店は新しい店の1つだ。私達は80店舗以上やっている。半分は古くからで、半分は新しい。この問題を早く解決したいと思っている。

つまり憶測だが、最初に出てきたキャンディは、新人の店担当で、ebayで80店舗以上を展開しているボスの下っ端らしい。new sellerと書いているときに喋っているのは、ボスなのだろう。

私「3つの提案がある、どれか選んでくれ」

  1. 2500mWのレーザ部品を無償で送る
  2. 間違った商品が届いたのだから、返品返金のプロセスを開始する。でもこれは7.5Kgもあるから、EMSで中国に送ると8900円掛かる。あなたが送料を負担する。
  3. 2500mWレーザ部品を30ドルで提供するというから、その分、返金する。

キャンディ「もっと丁寧に安い送料を探してくれ。ほかにもあるはずだ。そして他の店も見てくれ。私達は貴方によい値段で提供できることを確信している。」

こいつ、1-3の中から選べといったのに、どうしても30ドルで売りたいらしい。でも、ここで買ったら、私がパッケージリストを見落としたことを認めることになるから、それは嫌だ。よくよく調べると2500mW程度のレーザーじゃ、大したものは切れないらしい。まだドリルで削ってもいないのに、レーザーは後回しでいいや。もうレーザーにはこだわるのはよそう。

私「あなたは私のメッセージに回答してない。その失礼な応対に怒っている。レーザ部品はもう気にしない。次の2つから選んでくれ。(ebayで返品を経験したことないから、ちょっと経験してみるのもありかも。とは思ってた)

  1. 間違った商品が届いたのだから、返品返金のプロセスを開始する。でもこれは7.5Kgもあるから、EMSで中国に送ると8900円掛かる。あなたが送料を負担する。
  2. 2500mWレーザ部品を30ドルで提供するというから、その分、返金する。

キャンディ「私の最後のメッセージは読んだか?貴方を大切な顧客として扱っているし、礼儀正しくしているつもりだ。もし30ドルを返金したら、フィードバックを変更するのを手伝ってくれるか?」

ここで返品するのにどんな手続になるのか、ebayの売り手と買い手の両方のブログを読んでいると、買い手都合でない返品の場合、売り手が返品送料を負担するのが原則。その場合、たいていは送料のほうが高くつくので、売り手は一部の返金で手を打ってくることが多い。もしくは全額返金して品物も送り返さなくてもいい、ということもあると。

そして、ebayのルールでは、ebayの外で、売り手と買い手が売り買いすることを禁止していて、そうした場合にはebayはそれに保証はつけられないと。だから30ドル払ったら、レーザ部品を送るよ、というのも違反になるんじゃないかな。

 いままで50回以上買い物してきて、届かなかったことが2回。それは注文して忘れていて、あとで気づいたら、「これ、届いたっけ?」という遅さだったので、返金できなかったし。相手がすでにebayからいなくなっているのもあった。

電動スケートボードの部品では、指定電圧で動かないから壊れているんじゃないかとやり取りしていたら、「まあ部品は送ったんだから、50ドルほど返金するから、それでナシにしてよ」ということもあった。その部品は結局動かず分解されて使い物にならなかったが。

で、もうレーザ部品はこだわってないし、これまで返品をやったことがないので、万が一、送料を自分が負担することになったら、返品手続きを止めればいいことだから、返品プロセスを開始してみることに。

私「いまから返品プロセスを開始するから、よろしく!」

返品プロセス開始

ebayの返品手続きに数々の証拠の写真と、写真と違うものが送られてきたから返品する旨を書いて、手続き開始。売り手にも返品処理が開始された通知が届いているはず。

すぐにebayから、返品処理に入ったメールが届いた。それにはこう書いてある。

「売り手が30ドルを返金すると言ってます。すぐに返答してください。この返金のオファーは12月11日まで有効です」

だよな。素直に返金するといえばいいのに。オファーを受ける手続きをしたら、ebayから30ドルをクレジットカードに戻すという連絡がきた。PayPalアカウントにそのうち現れるだろうと。そして品物を返すことなく手元に残していいからと。

というわけで、実際の返品には至らず、30ドル安く買えたで終わったのだけど、通常は55ドルするというから、真ん中の40ドルぐらい返金してもらっても良かったんじゃないか? 実際に返品するにはEMSを使えというネット情報もあったことだし、めんどくさいがやってみても経験になったのだが。

彼らの正体

そして、返品処理を開始したとき、相手の名前と住所が表示されるようになった。もうその画面は見れないのだが、住所だけはGoogleMapで開いているので、まだ分かる。

深圳市南山区南山街道荔林社区东滨路4351号荔源商务大厦A201

「茘源国際商務大廈」というのはビジネスビルじゃないんだろか。名前は2文字で、男性のようだった。だから最初はキャンディだったかも知れないが、そのうち出てきたのは、この男性だったんだろう。
そして、この茘源国際商務大廈は香港にあるが、品物は深センから届いていたと思う。CNCの売り手の記載のなかに、返品するときは、必ず売り手から、RMA No.を受け取ってから返品してくれないと、我々は受け取れない、と書いてあった。つまり、返品すると香港ではなく、出荷した深センのどこかに戻っていくらしい。

総合すると、彼らの商売のやり方は、ボスだか会社が、社員だかアルバイトを雇って、それぞれにebayで店を開かせて、いろんな品物を売らせる。何を売るか値段をどうするかは、下っ端の判断なのだろう。売れたら品物は深センの卸会社から発送してもらう。利益の一部は売り手のものに、一部はボスのものになる。問題が発生したら下っ端が対処するが、こじれてきたらボスが登場する。 たぶん、そんなところだ。

茘源国際商務大廈 というのは、たぶん賃貸事業用オフィスビルだ。

深圳海天力电子商务有限公司 という会社から30ドルの返金があったと、Paypalから連絡ありました。茘源国際商務大廈という建物から1kmほど離れた香港の一角。

で、また面白い情報がでてきました。

「深圳海天力电子商务有限公司」で検索すると、レーザー関係の会社だというのが出てきます。頭の「深圳」を取って、「海天力电子商务有限公司」で検索しても似たようなもので、はやりレーザー関係の会社らしいのですが、ネットでは、レーザー出力を偽装してネットで売っている詐欺集団のとの情報あり。やっぱり怪しい売り手だった模様。

手仕舞い

フィードバックの変更に協力してくれるか? というメッセージが届いているので、素直に、この件を聞いてみた。どういう反応があるんだろう。

ebayからフィードバックを変更するか?という連絡は来てて、このinfact-3 という売り手から2通のメールが来ているけど、あの詐欺グループと関係があるのか?というメッセージへの返事はなし。都合が悪いことは無視か。

売り手からフィードバック変更願いの連絡

このあと、ちょっと意地悪して、メッセージを無視して放って置いてみた。そしたら、何回かメッセージが飛んできて、それでも無視していたら、「もう、がっかりだ!」みたいなヤケクソな嘆きメッセージも来たので、最終的にフィードバックをポジティブに変更してあげました、とさ。