先台とは

佐世保銃乱射事件で警察が犯人に先台(さきだい)を預けるよう言ったそうですが、預けた記録はなかったとか。
先台とは銃の真ん中あたりにある木製の部分(下写真の緑で囲った部分)で、これは銃を組み立てる時に重要な役割があります。上下2連式の散弾銃の場合、銃は3つのパーツで出来ています。金属の筒の部分の銃身、先台、肩に当てる部分の銃床の3つで、組み立てる時はまず銃身と銃床を赤い線の部分で組み合わせます。精密なのでピッチリあわせないと組めません。この2つをくっ付けた段階では、先台がついていないので弾をいれようと折るとバラっと崩れます。それに引き金を引いても撃鉄(実包の底を叩くピン)のバネが引かれませんので引き金を引いても何も起こりません。先台を最後にくっ付けるとシッカリとした完成品になり、銃を折るとバネが引かれて撃てる状態になります。だから先台を預けると実質撃てません。
Sakidai
先台は別の銃ので代用が利くかですが、全く同じモデルならくっ付きそうですが、違う型ならあまりにピッタリしてるのでくっ付かないと思います。ちなみに、この先台は木をU字型にくりぬいて作るので、外して別のところに仕舞うか、銃身とくっ付けて置かないと壊れやすい部品です。