水中ロボット製作中、いざ本番

前日に深度センサーが変になり、深く潜って水圧を掛けると何が起こるかわからないので、今日は1.5m以上潜らないことにしました。そして、ライントラッキングも調整が終わっていないのでパス。一番信頼性がある、ジャイロセンサの方向、くるくる回る流速計の距離、深度計の深さ、の3つのパラメタで泳ぐ戦略に立て直し、余裕があれば最後にブイタッチもすることにしました。
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今日は始まる前の1時間しか調整ができません。みんな調整したくてスタートに集まってくるので思うようには練習もできません。なんとか左コースのゲート2個までは調整つきました。でもブイがどうなるか分かりません。なので、ブイ探知も諦めて、最後に台の上に子機を2個投下して載せる作戦に変更です。細かい調整は試合しながらやることにします。
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競技は12チームのトーナメント戦で最後に勝ち上がった3チームで総当り戦をして順位を決めます。まずは1回戦、とにかくゲートだけは2つ超えて15点。相手チームはマシントラブルで水に入らなかったようです。1回戦突破です。
そして2回戦。相手は強敵で前に75点も取ってます。もう勝てる気がしません。でも、粛々とできることをやるしかないので、スタートして直ぐのブイに向かって子機の投下を試してみることにします。 子機を投下しただけで10点もらえるので今度は25点。試合が終わってみると、またもや相手チームはマシントラブルで動いていなかったみたいです。 絶対負けると思いましたが決勝まで来てしまいました。
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決勝では我々はBチームです。対Aチーム戦では、子機が赤い台に乗り45点になりました。相手チームは0点で勝利。そして最後の対Cチーム戦では何回も子機でブイを当てる戦略を試しましたが、3回ぐらいやって結局あたらず。1回戦からだんだん調整がついてきたので点数は良くなりましたが、結局、競技は2位でした。
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とうとう競技は終わりました。あとは総合でどうなるかです。表彰式の開始が遅れ、審査でかなりもめているようです。そして結果発表。総合点の一覧がチラッと映ったのですが、1位と2位は92.5点と92.3点の0,2点差のようです。でも、その点数の場所は我々の場所のような。そしたら、なんと優勝してしまいました。 重量点は同じだとすると、競技では5点負けて、プレゼンで5.2点リードして、トータルで0.2点の僅差だったようです。
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ハコフグちゃんは予備知識なくZEROベースで作り始めましたが、素人考えから、みんなに笑われるおおきなプロペラの流速計や、どうやって進むのだか分からない水中ポンプ、小さいけど4発も発射できる子機発射機構など、変わったアイデアが実現できました。性能は決してよくなかったけど、取り扱いが簡単なので本番でも安定稼働し、マシントラブルもなく、まわりのマシントラブルに助けられての優勝となりました。 けと思い返してみれば、昨年の水中ロボコンも、みんなスタートが切れずじゃんけん大会になってましたから、現場合わせが簡単で、安定稼働して、再現性が高いというのはどんなロボコンでも大事なことなのだと思います。
というわけで、正直大変だったけど、いろいろ勉強できて結構面白かったです。さて、次は何にしましょうかねぇ。
ここに開発11ヶ月間の全記録があります。いま見返してみると最初はほんとにアホなことを試していたなぁ、と笑えます。
P.S. 
日刊工業新聞の記事、後半がハコフグちゃん
ダイバーズオンラインの記事「水中ロボット競技会、開催される」