教習射撃(3)

スキートには見たからにベテランと分かる2人が練習をしていた。その人達が1ラウンド終わって引き上げてくる。
ベテランの一人がつぶやく、「射撃人口が増えていいねぇ」
そうだと思う。なかなかここまで到達するのに面倒なことが多かったからね。でっかい犬が主人の練習が終わるのを待っていた。
「そういえば耳栓とかイヤーマフはないんだっけ?」
「それ、銃砲店の人が貸してくれるといってました」
「じゃ、借りてきて」
また、雨の中、銃砲店の主人のところにいき、イヤーマフを2個貸してもらった。
着けてみる。しずかー。これなら轟音でも難聴にはならないわ。
さて、我々が射場に入る。
雨が強いので、屋根のあるところからクレーを狙う。事務所で練習したとおり、弾をこめて、銃を構えて、「はい」と掛け声をかけると、まっすぐ向こうにオレンジ色のクレーが飛んでいく。無我夢中で引き金を引く。
「ドッカーン」
はずれ!その衝撃から思わず「うぉー」と言ってしまった。第1発目はハズレでした。続けて5発撃ってみる。そのうち2発当たった。「お!結構簡単ジャン」 と思ったのは最初だけで、それから当たらない。
奥様も銃を構えて打つ。当たらない。結局、私は25発中5発、奥様は1発だけ当たった。
1ラウンド終わって、先ほどのベテランの人達と交代。我々は同じ場所からまっすぐ向こうに飛んでいくクレーだけを狙っているが、この人達は、いろんな方向に飛んでいくのを、それも2枚同時とかを撃ち落とす。さすがベテラン。実は静岡の国体選手でした。やっぱりねぇ。 だって、銃が体の一部になってるもん。
我々は「よっこらしょ」と担いでいるような感じ。
待っている最中、構えと重心について射場のおじさんから手ほどきを受ける。要するに、前に重心が掛かっていないので、追っかける雰囲気になっていなく、持ち上げて構えているようになっていると。