洞窟で眠る日本酒。東力士の島崎酒造、ここ、いいよ!
淡々と東北自動車道を走って那須にいっては面白くない。っていうか、このシーズン、寒くて雪で茶臼岳には登れないし、観光客相手のお店によってもつまんないし。なんか、ないかなぁ、って探していたら。
洞窟で日本酒を寝かしているという酒蔵がありまして。その洞窟。戦時中に戦車の部品を作る工場のために、山にトンネルを掘ったんだけど、完成したのが終戦の3日前。だから、使われずに終わってしまったという白物。
それがまた、デカイんだわ。こんなものよく残っていますねぇ。 というわけで行ってみたんですわ。
前日の夕方に見つけたもので、HPから「明日見学できますか?」って問い合わせてみたら、直ぐに返事が来てOK。すごく丁寧な対応でうれしいです。 たぶん、この日の見学は我々だけ? だって、普段は4月から10月ぐらいは週末に見に来る人のために案内しているみたいだけど、いまはオフシーズンだしねぇ。
このお店の奥は酒蔵になっていて、仕込みとかはここでやってます。到着予定は10時でしたが、偕楽園でちょっと時間を取り過ぎて10時20分到着。 そこから、7代目の若旦那が車で先導して10分ぐらい離れた山の中に連れて行ってくれます。
このカギが掛かった扉の向こう側が洞窟です。
おー!格好いい。鉱山の入り口みたい。それがまた、入ってビックリするほどデカイ。入ってみたら分かるって。ここからは延々と撮影したビデオで紹介しましょうか。いろいろ説明をしてもらってます。
10分ぐらいあるので、かいつまんで説明すると。
ここは戦車の部品を作る工場のために山を掘って作った。学徒動員で学生たちが作ったそうだ。
完成したのは終戦日の3日前。だから使われずにほうって置かれた。
ツルハシとか使って全部手掘り。
空気の流れを作るのに微妙に傾斜している。
温度は年中通して安定していて、今日は2度ぐらい。夏でも10度ぐらい。
ここで日本酒を寝かしている。だんだん古酒になっていく。
平成10年ごろから使っているのだが、みんな粗大ごみを捨ててあったので、ゴミだらけで片付けるのが大変だった。
洞窟の長さは600mぐらい。縦に3本走っていて、そこから左右に枝が伸びている。
夏には演奏会とかにも利用している。
最後に記念写真をパチリ! 若旦那、これ凄いでっせ。こんなデカイ手掘りの洞窟みたことない。
まだあまり知られていないみたいで、観光化されてませんでした。
いいですよぉ、ちょっと他では見れない。 難があるとすれば、場所が那須と日光の間ぐらいで、観光客があまり行かない場所なことかな。
島崎酒造のHPはここ。栃木いったら寄ってみてください、すごい迫力です。
見学終えて、お店にもどって、いろんなお酒を試飲。運転手は辛いねぇ。
奥様は全部を飲んで回ってました。たくさん飲み過ぎてだんだんいい気分に。おいおい、まだ先があるんだけど。
洞窟で寝かせた酒は古酒というか紹興酒みたいになっていきます。10年もするとアルコールはかなり少なくなり別の飲み物みたいに。3年ぐらいが日本酒がわかるしいいかな。あと、ゆずの酒とか梅酒とかいろいろ種類があります。
おみやげに、ゆずの酒、酒粕に漬け込んだチーズ、洞窟3年ものなどを買って帰りました。