白い皮シートのクリーニング

最近、クルマの内装、白いシートも増えてきました。白いと汚れるんじゃないかと、選ぶのに躊躇する人が多いと思いますが、そんなに汚れません(使い方にもよりますが)うちでは、オープンカーを5台続けて乗り継いてますが、後半の3台のシートは白です。え?オープンで白? と思うでしょう。時々拭いてあげれば大丈夫。今日は、とってもいいクリーニング方法があるので紹介します。でも、自己責任でね。

これまでの最強クリーナー

2000年台まで、一番頼りになったクリーナーはタモツ液です。これは着物のしみ抜きのために売られているもので、クルマの内装に使っても大丈夫。とくに便利だったのは、ドアまわりに着く靴の擦り跡。あの黒い筋、なかなかこすっても落ちないのですが、これをタオルにつけて拭くと、あっという間に取れます。もちろん、皮シート、ダッシュボードなど、いろんな素材に使っても、剥げたり溶けたりすることがありませんでした。

今は手に入らないタモツ液

ところがです。これを作っている会社が倒産してしまい、もう手に入らなくなりました。着物のしみ抜きとして売っていたけど、クルマの内装クリーナーとして売れば、ヒット間違いなかったのに。

シート専用クリーナーを試す

大体、皮シートなら皮脂汚れなので、台所洗剤を水で薄めてシートに吹きかけ、タオルに汚れを写し取るようにこすれば、だいたいきれいになります。Amazonでもシート専用クリーナーが売ってますが、あれ、どうでしょうねぇ。実際に買って試してみましたが、これって台所洗剤とどれだけ違うの? ぐらいにしか汚れは落ちません。よほどシートが痛むのを恐れているのか、成分はとても薄いです。こんなものに2千円も取るなんて。速攻で返品しました(笑)

実際に買って試したクリーナー、返品済み

もっといいものがある

うちの10年たった白シート。うっすらと黒ずんできますが、これを落とすよい方法があるんです。実際に試したのは2019年10月で、すでに10ヶ月経過したので、方法としては問題ないみたいなので教えてあげます。しかし、マネするなら自己責任で。

だいたいシートの黒ずみは皮脂に汚れが混じって染み込んだものです。皮脂汚れといえば、もっとも研究がすすんだのが洗濯洗剤。2019年4月から花王が史上最高と謳ってアタックZEROという洗剤を売り出しました。これ、もしかしたら、シートの汚れ落としに使えるんじゃないか? と試してみたんです。その結果がすごい。

うちはドラム式洗濯機なので、もし、役にたたなくても、洗濯で使えばいいや、と選択したのが、このキャップ計量型のドラム式専用のやつです。

実際に使ったのがこれ

準備するもの

準備するものがあります。原液は濃いので、これを薄めてスプレーするためのスプレーボトル。ダイソーとかで売ってるやつでいいです。それにシートを優しく擦るためのブラシ。DIY店の塗装コーナーに行けば、竹ブラシという名前などで売ってます。毛が動物やナイロンなどの柔らかいものを使います。

アタックZEROをボトルに少し2-3mlぐらい入れて、そこに水を200mlぐらい入れてよく振って溶かします。つまり100倍ぐらいに薄めてあげればOK。

スプレーボトルと竹ブラシ

9年経過したシート

このクルマは2010年製で、タモツ液が手に入っていたころは、ときどきクリーニングしてました。タモツ液が入らなくなってからは、他のしみ抜き剤やベンジンを使ってみましたが、汚れ落ちはあまり良くなかったので、最近では放置してました。もともとの色は薄いグレーですが、全体的に黒ずんできてます。今回はこれをアタックZEROでクリーニングします。

9年経過したシート

半分だけクリーニングして比較

結果がわかりやすいように、マスキングテープで真ん中を仕切ります。やり方は簡単。この分かれているブロックごとにスプレーして1~2分おきます。そして竹ブラシで優しく擦ると、黒い汚れが浮き上がってくるので、きれいなタオルで汚れを拭き取っていきます。決して慌ててこすったり、ゴシゴシやらないこと。洗剤の洗浄力を信じて、液が汚れを溶かして浮かせるのをタオルで拭き取るつもりで。ブラシは、皮のシワの間に染み込んだ汚れを優しく掻き出すつもりでやります。

マスキングテープで仕切る

Before After

結果はご覧のとおり。自分でもここまで汚れ落ちがいいとは思っていませんでした。この方法がいいのか、洗剤がすごいのか、比べることはしてませんが、全体としてとても効果的であることがわかります。おー、そういえば、これぐらい白かったよな。と感動しました。

きれいになったら、水で濡らして固く絞ったタオルで拭き上げます。洗剤の成分が残らないようにしたほうがいいでしょう。

上がBefore 下がAfter

ミクロで観察

遠目にきれいになることはわかりますが、実際に何が起こっているのか。この写真をみるとよくわかりますが、シートのシワや凸凹に染み込んだ汚れが、なくなって、さっぱりきれいになっているわけです。丸で囲んだところは、クリーニングした部分。他のところのシワは黒ずんだ汚れが埋まっているのがわかります。

丸の部分はクリーニングしたところ

助手席もやってみる

運転席が一番汚れるんですが、助手席も同じくやってみます。効果は劇的。

助手席も同じくクリーニング

10ヶ月経過してみて

この方法、あとでシートが黄ばんでくるとか悪さをしないのか気になってました。でも10ヶ月経過して、とくに変化もないので、新しい方法として公開してもいいだろうと。洗濯洗剤ってすごいんですね。どこかの怪しいクリーナーなんかより何十倍もきれいになります。真似するなら、あくまでも自己責任で。