電子ケトルのスイッチが切れる仕組み

うちではタイガー魔法瓶の電子ケトル「わくこさん」を5台使っています。大きいのと小さいのを組み合わせたり、別の場所にも用意したり。2016年に購入した最初の1台が壊れました。スイッチからチリチリ音がして接触不良になったようです。この際、分解して、沸騰したらスイッチが切れる仕組みを解明してみたいと思います。

これまで、沸騰した蒸気の圧力でスイッチが押し戻されると思っていましたが、どうやら違うみたいです。

分解

ネジで数カ所留まっているので外していくと、最終的にスイッチの部分が取り出せました。円形の形をした金属がありますが、これはバイメタルのようです。ここに120度の熱風を当てると、バイメタルが変形してスイッチのノブを押し戻しました。なんだ、蒸気の圧力ではなかったんだ。

バイメタルの動作

バイメタルを引っ張り出して更に詳しく動作を見てみます。同じく120度の熱風を当てると、変形して勢いで跳ね上がります。この力が大事なんですね。

スイッチ近辺の構造

スイッチには沸騰した蒸気が流れ込むように2つの穴が空いています。下側は常に容器内とつながっていて、上側は蓋のボタンにつながっていて、ボタンを押したり戻したりすると流れが変わるようです。

スイッチに通じる2つの穴

想像した内部構造

想像ですが、おそらく以下のような構造になっていると思われます。お湯を沸かしているとき、蓋のボタンを押して閉めてあります。お湯が沸騰すると、お湯から出てきた蒸気はスイッチに通じる下の穴から入って、バイメタルを加熱して、上の穴を通って注ぎ口へ抜けていきます。バイメタルが反応してスイッチを押し戻して電気が切れます。

湯沸かし中の内部構造(想像図)

蓋のボタンを押し込むとお湯が注げるようになりますが、このとき、蓋のボタンの隙間から空気が入ってスイッチ側に流れ込み、蓋の裏側からお湯が注ぎ口へ流れやすくなるのではないかと思います。いろんな穴を吹いてみて、こんな感じにつながっているのではないかと想像しました。

お湯を注いでいるときの内部構造(想像図)

わくこさんの良いところ

わくこさんを愛用している大事な理由が1つあります。それは高地で使っても沸騰すればスイッチが切れることです。標高が高くなると水は100度よりも低い温度で沸騰します。電気ポットでお湯を沸かすと電子的に100度になるまで沸騰し続けますが、高地では100度に達しないので、いつまで経ってもスイッチが切れません。もくもくと蒸気が立ち上り、加湿器のような状態になります。わくこさんはこんな高地でもちゃんとスイッチが切れるので安全なのです。