ベンツVベルトの鳴きドタバタ劇②

春夏秋の温かいシーズンはVベルトの鳴きはまったくありませんでした。だんだん気温が下がって冬に向かうまでは。気温が下がってきてエンジンを掛けるときに15度を下回るようになると、また鳴くようになったのです。まだテンショナーを交換して1年も経っていません。なにかおかしいです。

2022年10月、Vベルトが擦れている?

だんだん寒くなりエンジン始動時の気温が15度を下回るようになると、最初の1-2分の間だけ、Vベルトが鳴くようになりました。暖かければ鳴かず、気温が下がると鳴きます。飛騨高山に出掛けたとき、朝一番気温3度、もちろん鳴きました。ただエンジンが温まってくると鳴きやみます。いろいろ原因を探ってみるとVベルトの手前(前進方向)の側面がガイドプーリーの角と擦れているようで、Vベルトの側面にシリコングリスを薄っすらと塗ると音が消えます。なんとなくベルトの側面が毛羽立っているようにも見えるし、ここが擦れているのは間違いなさそうです。

Vベルトの手前側面(赤)にグリスを薄っすらと塗ると鳴き止む

2022年10月、Vベルト再交換

Vベルトは切れるといろんな機能が停止して走行不能になるので傷ついたら交換したほうがいいというので、2月にディーラーで交換してもらったのを外し、Amazonで購入したコンチネンタル製のに交換してみます。この作業手順、整備マニュアルに従えば素人でもできそう。要はテンショナーをレンチで押し下げてテンションを緩めてあげれば外せます。ベルトの掛け方がわからなくなると困るのでしっかり予習。写真も撮っておきます。

Vベルト交換の整備マニュアルの一部
テンショナーとエアコン・パワステポンプあたり

取り外したVベルト、純正品とコンチネンタル製を比べてみます。山の形が少し違うのと、背面というかツルツル面側でコンチネンタル製はメッシュのザラザラ加工がしてあります。

左:メルセデス純正品 右:コンチネンタル
左:メルセデス純正品 右:コンチネンタル

Vベルトの側面が擦れて傷んでいると思ったので交換してみたわけですが、どちらのベルトも側面は少し中の繊維が見えているところがあり、これは製造上、こういうふうになるものみたいです。大きな筒状のベルトを輪切りにするんでしょうか。

コンチネンタル製の側面、角が少し取ってある
メルセデス製の側面、7ヶ月使ってたせいなのかそもそもなのか

コンチネンタル製のほうが側面の角が少し取ってあるためか、新しいためかわかりませんが、若干、音が出にくくなったようです。でも側面にシリコングリスを薄く塗ってあげると音がしなくなることは変わりません。

2022年10月、ガイドプーリーを外してみる

症状があまり改善しないので、この音が出ているあたりのガイドプーリーを外してみます。テンショナーを交換するときガイドプーリー2個も交換するようで、溝があるタイプと無いタイプがあります。溝のある方を外してみました。ところが、このプーリーの裏側に大きな金属製ワッシャーがあることに気づかす、ポトン!とエンジンルームに落としてしまいます。とても手が届くところでなく、棒に強力な磁石(HDDを分解するとネオジム磁石が取れます)を取り付けて、くっつけて取ろうとしてもくっつかず、材質はステンレスみたいです。

左:溝ありガイドプーリー、中:カバーとボルト、右:ワッシャー
棒の先端に磁石を取り付けてくっつける作戦失敗

困ってしまいディーラーのサービスに電話して相談しました。クルマの前側を持ち上げて、裏のカバーの片側を外したら手が入るので取れるのではないかと。レンガを持ってきてジャッキアップしてタイヤの下にレンガをはさみ、裏に潜ってカバーを外してなんとか取り出せました。もう夕方で暗くなるし寒いので結構たいへんです。

ガイドプーリーに異常はなさそう

溝のあるガイドプーリーには異常はなさそうです。となると擦れている箇所は溝のないガイドプーリーの可能性が。よーく観察してみると溝なしガイドプーリーの手前側より奥側のほうが少し隙間がありような気がします。手前側の側面にグリスを塗ると音が消えるので、この溝なしガイドプーリーの位置が奥まっているせいで、側面が擦れるのではないかと想像しました。じゃ、ワッシャーを入れて位置を調整したら治るんでは?

2022年11月、ガイドプーリーにワッシャーを挿入

ちょうどDIY店に行く用事があったので、どんなサイズか測っていなかったので、勘で3種類のサイズのステンレスワッシャーを購入。そのうち内径8mmがボルトとぴったり合うので、これを溝なしガイドプーリーの奥側に入れます。外した溝なしガイドプーリーを観察すると、側面の片側だけ塗装がすり減っています。ここが当たって鳴きが発生しているのは間違いなさそうです。

なんと、厚さ1mmのワッシャーを1枚入れたら音がしなくなりました。これが原因で間違いないです。

装填したワッシャー
溝なしガイドプーリーの片側だけ塗装が擦れている

その後

それからVベルト鳴きがない平和な日々が1ヶ月ほど続きました。が!12月下旬、あの寒波が襲ってきたあたりからまた鳴き始めます。気温は1桁台なので、温度が更に下がると鳴くようです。もー、どういうことなんだか。続きは③へ