スカイラインハイブリッドを試乗してきました

久しぶりに試乗です。日産からスカイラインハイブリッドが発表されて、試乗できるのをずっと楽しみにしていました。が、なかなか出てこない。もう忘れかけたころに、やっと配車が始まりました。　最初、東京や神奈川には試乗車がなくて、どこで商売するんだろうと、心配になりましたが。
この横の姿、カタログではかなりカッコよく見えたんですが、実物は、まあまあってところでしょうか。もうすこし陰影がハッキリするといいんでしょうけど。もうすこし濃い色のほうがよくわかりますかね。

前の顔は海外ブランドにインフィニティのマークをあしらったものです。ちょっとこの顔は好みが分かれそう。

後ろ姿は、最近の日産らしいというか、フーガやスカイラインと同じ系統です。

後部座席から見える風景はこんな感じ。一見、よくまとまっている風に見えますよね。

ハイブリッドなんでバッテリーを載せていることから、トランクは狭いです。レクサスGSハイブリッドぐらいでしょうか。奥行きがありません。スペアタイヤはありません。ランフラットタイヤ履いてます。

ゴルフバックが4個入るということですが、積み方に工夫が必要。実質3個ぐらいだと思ったほうがいいです。ま、この辺はハイブリッドなんで、あまり期待してないからいいです。

後部座席の頭上高は意外とありまして、もっと頭が擦るのかと思ったけど大丈夫でした。その代わり、足元の余裕はありません。この手のでBMW 3シリーズのGT3の足元は広かったですねぇ。後部座席は全体的にちょっと窮屈に感じます。

ちょっと気になるのは、このドアのストッパーの留め方。まあ、人が触るところではないですが、目に入るところなので、もうすこし綺麗にしてほしいかな。

メーター類はこんな感じ。最近、無理に筒型に押し込んで特別感を出そうとするデザインにお目にかかりましたが、こういうスッキリしているほうが見やすいです。ただ、ちょっと色使いが多くて、赤、緑、青のランプ類が混ざってまして、そのへんの視認性は少し問題かな、と。

センターコンソールは、上から、ナビ、タッチパネルディスプレイ、エアコンやシートヒータースイッチのようなもの、が並んでいます。ナビもタッチパネル液晶なのですが、真ん中のピカピカのもそうです。これがですねぇ。スイッチ入れる前はよかったんですけど、実際に表示が出てくると、上のナビと雰囲気がイマイチ合っていません。上のナビもこういう雰囲気が出ると、この辺の一体感がでていいと思うんですが。　あとから付けましたー！的です。

ルームミラーについている、このスイッチ。マークは電源っぽいけど、これをON/OFFすると何が変わるのか分かりませんでした。防眩のON/OFFなんかしないと思うんだけど、なんなのでしょう？
さあ、シート調整して試乗に行きましょうか。よくあるインテリジェントキーで持っていればON/OFFできます。ONにするとメーターがグインとウォーミングアップしてレディになるんですが、音とかしない。Readyという表示もなく、全体にランプが点きますから、わからんでもないんですが、もう走れますよー、と少し演出があったほうがいいと思います。
で、さっそく国道に出て走りじめます。この車の最大の特徴は、ステアリングが電子制御。つまり、ハンドルの軸の力でステアリングを回しているわけでなく、ハンドルを回した量を測って、モーターでステアリングを切ります。俗にいうステアbyワイヤーってやつです。たぶん、市販車では世界初？　これが今回の一番のチェックポイントなんですよ。
で、歩道を超えて道路に出ます。少し段差あります。ハンドルからはチットも分かりません。前後にゴトン！と揺れるから分かるぐらいで。エンジンは掛かると、ブォーンと少し吹けます。それが変速機に繋がるときにショックはほとんど感じないです。分かるのは音だけです。　あと、ゆっくり減速して交差点で止まるとき、ブレーキを踏む力は同じでも、あと1mぐらいのところで制動力が変わります。フーガハイブリッドも同じ感じでしたが、この辺は似てます。　ゆっくり加速していると40km/hぐらいまではモーターだけで入れました。そのあとは、ちょっと踏むだけでエンジン掛かってしまうので、EV走行のようなことはできないようです。
ハンドルのボタンをポチポチ押して表示を切り替えてると、空気圧の画面がありました。圧力センサーのついたバルブをつけていてリアルタイムに空気圧が分かります。へー、これって一部の趣味な人とか、タイヤがたくさんついたトラックにしかついていないものかと思った。　あと、アラウンドビューモニターって、まわりが映って便利。
で、ですねー。最大の関心事、このステアリング。正直に言いますと違和感満載！　電動パワステが出てきた初期のころの違和感なんかよりかなり大きい。どういう違和感かというと、ハンドルのちょっとした遊びぐらいのキレで、ステアリングがホイホイ向きを変えてしまい、真っ直ぐ走るのが難しい。　ステアリングの特性なのか、245/40R19のタイヤのせいなのか、轍を拾っているのか、とにかく、最初に走りだしたとき、ハンドルを真っ直ぐにしているつもりなんだけど、左右にスライドしている感覚があって、気持ち悪い。電動なんだから、速度に応じて切れ角が変化するわけではないらしく、重さが変わるだけです。うーん、これは頂けないです。ぜんぜん落ち着かない。
しかしですね、加速の良さは気持ちいいですよ。力強くて速い。高速の直線はかなり気持ちいい。しかし、低速時の身のこなしがうーん、ッて感じ。
あと、なんていうか、タイアとサスペンションとボディが一体となった動きがない、というかギクシャクした感じがするんです。このボディサイズのなのにヒョコヒョコした印象が出る。
実は、この車は4WDの設定もあったので、これで乗り心地と加速感となめらかなコーナーリングがあったら、次に考えてもいいんじゃないかとずいぶん前から期待していたのですが。
たぶん、もう少しタイヤの幅を小さくして225/55R17ぐらいのほうがいいと思うし、サスペンションも少ししなやかにしてあげたら、まだハンドルの印象だけで済んだのですが。　残念、もう少し成熟するのを待ちましょう。

あ、燃費のほうは良かったですよ。スタート時にリセットし忘れたので、途中でリセットしましたが、町中を普通に走って12km/Lぐらいは出るようです。3.5Lのエンジンにしては優秀です。うちの車だったら6-7km/Lぐらいですね。